
こんにちは、しかシカです。
僕はよく最寄駅前の書店に行くんですが、
いわゆる「自己啓発本」と呼ばれる
能力開発のためのジャンルが常にドッサリ。
大型店ほど、頻繁にコーナーが
組まれているのに気付きます。
それに、毎週のように新刊が発売されています。
出版不況下で、書店がこれだけ力を入れて
売っているということは、
それだけ需要があるということ。
しかし、これには別の背景もあると思っていて。
ある自己啓発本を買った。
「うんうん」と納得して、自信がついた。
「おかしい、読んだのに成功しない」
そしてまた別の本を買う、という繰り返し。
それだけ人生に悩みを抱え、
向上心を持っている人が多いのに
書かれている内容を、行動と
それに基づく思考に落とし込めていないから
取っ替え引っ替えしてしまう。
小売店の棚は
世の中のニーズを写す鏡だから、
市場では確かに売れている。
けれど、多くの人が「読むこと」が
目的になってしまい、最後までに読破して
満足してしまっているという事実も。
「おっしゃ! 読み終わった!
これでうまくいくはずだ」
自己啓発本は平易な文章で読みやすいし、
成功者のメッセージは
「いかにも」な言葉で書かれているから
一時的に心が気持ち良くなります。
生き方、成功の仕方を
指南してくれているように見える。
確かにマインドとしては大切だと思うけど、
それだけでは人生変わらない。
自己啓発本には、正しい
「見つけ方」「読み方」「使い方」があるから。
僕自身は自己啓発本を
肯定も否定もしないけれど、
読んで得られたインスタントな
高揚感が消えないうちに
自分にとっての成功=目的を達成するために
必要な「型」を学ぶようにしています。
仕組み化や、コンテンツの作り方や
ビジネスの基礎知識などなど。
「30超えたって、やってやれんことはないぜ!」笑
自己啓発本をきっかけに、
迷うだけ迷って暇していた時間が
ガラリと変わったことは本当です。
そこで今回は、自己啓発本との
上手な付き合い方について、
3つのステップに分解して書いていきます。
ステップ①「見つけ方」
自分の価値観・境遇にリンクする著者の作品を選ぶ
自己啓発本を読むことで、
確かに人生は好転すると思う。
しかしそれは、自分の思考と行動に
落とし込めるかがポイントだ。
実際に僕も、あとで書きますが
この先の将来に迷っていたときに
一冊の本と出会い、自信になった。
元も子もないことをいうけれど、
自己啓発本に書いてあることは
本質的にはどれも同じ。
「成功するためには、目標達成までのプランニングをして
着実に行動することだ」とか。
僕は昔、本の編集に携わっていたけれど、
自己啓発本に限らず
実用書というものの多くは、
一冊のエポックメイキングなタイトルがあって、
後続勢はそこから良い部分を抽出して
個別具体的なノウハウを
付加価値的に加えるというやり方が普通。
翻って読む人にとっては、
選び方がキーポイントになる。
なぜなら、自分と価値観や境遇が
ある程度リンクする著者の作品でないと、
内容に共感できないから。
アメリカの偉い学者のいうことが
心に響く人がいれば、
ドン底から大逆転した人のメッセージに
シンパシーを感じる人もいる。
選び方を謝ると、
それこそ「読んだ気」になるだけ。
一冊1,000〜2,000円が無駄になる。
本の背表紙の著者プロフィールには
wikipedia的な実績しか載っていない。
だから、「はじめに」と「おわりに」の部分を、
買う前にサラッと読んでみればいい。
この前後2つの箇所に、
その人の生い立ちや、そこから形成された
価値観が書かれていることが多いです。
どうしてもタイトルに惹かれて
手に取ってしまうと思うけれど、
タイトルというものは著者ではなく
出版社の編集者が売れるためにつける
セールスコピーであることが多いので、
早い話、「盛って」いる。
著者の持つ価値観・境遇を知り、
手に取ることが
自己啓発本を使いこなすための第一歩だ。
ステップ②「読み方」
使うために捨てる。必要なところだけ読む
特に実用書はその傾向が強いんだけど、
ある程度ボリュームがある本ほど、
読みやすくするために
要点が随所随所で何度も書かれている。
途中から読んでも内容が理解できるように
構成されている。
自分が書籍を編集したときも
やはりそれを意識していました。
逆にいえば、全部読む必要は
まったくないわけで。
むしろ、読破することが
目的になってしまうと、忘れる。
使えるレベルまで落とし込めない。
「やりたいことがあるけど、
一歩踏み出せなくて悩んでいる」
そういう人なら、自分にとっての
自己重要感を得られるポイントに絞って
必要なところだけ読めばいい。
小難しく書かれている箇所も、
あとで同じようなことが
書かれている場合が多いから
思い切ってバッサリ読み飛ばす。
心理学で「損失回避の法則」というものがあって
「お金を出して買ったからには
全部読まなきゃもったいない」
という一種の恐怖が人間の心理に働く。
1から10まですべて読んでしまおうと
思ってしまうのは、性質上仕方のないこと。
しかし発想を変えて、
全部読んでしまうとかえって大事なところが
インプットできないと思い込めれば、
損失回避の恐怖が真逆の方向に働き、
必要なところだけを
着実にインプットしようという心理になる。
あと僕の場合、ブログに書く=アウトプットする
つもりで読むと、自然と要点だけ
拾えるようになりました。
家族や仲の良い友人に話すつもりで、
なんかでも同じ効果が得られると思うので、
アウトプット前提の読み方はオススメです。
ステップ③「使い方」
抽象的な情報を具体的な情報に落とし込む
自己啓発本は読みやすく書かれている反面、
「抽象的」な情報であることがほとんど。
抽象的であるということは
分かりづらいということではなく、
「具体的」な情報に脳内変換しないと、
自分の思考に落とし込むことができない。
たとえば、
「成功するためには、目標達成までのプランニングをして
着実に行動することだ」
と書かれていても、
成功のための本質であることは理解できるけれど、
これだけでは何の具体性もない。
何を目的に成功を目指すべきなのか、
それに対し、どう行動すべきかが
腹オチしない。
自己啓発本は不特定多数に向けて
広く浅く書かれている場合が多いから、
自分の夢や思い、目的を
読む前にハッキリさせておくべき。
裕福な暮らしをしたいなら、
「お金持ちになるためにどういう行動をするか」
と考える。
そうすることで具体的な行動のロードマップが
想起できればそれでいい。
できなければ、
資産運用のやり方とか、起業の仕方とか
成功に直結するビジネススキルの本を買うなどして
補完する必要がある。
あるいは、書かれていることが
抽象的な情報であることを理解したうえで、
「自分にとっての具体」とは何なのかを
考えるきっかけにしてもいい。
具体的なノウハウを提示するのは
自己啓発本の役割ではないから、
あくまで「内面を変えるきっかけ」と
割り切る必要があると思う。
自己啓発本を読んだだけでは、
成功するのは難しい。
ちなみに、「抽象的な情報と具体的な情報の行き来」
は物事の本質を見抜くうえでとても重要です。
たとえば、
「Appleのスティーブ・ジョブズはiPhoneを世に出して成功した」
という文があったとする。
これは事実として
世の中の多くの人が知っているけれど、
iPhoneを世に出したことそのものが
ジョブズの功績じゃない。
「スティーブ・ジョブズは携帯電話に音楽・ゲーム・キャッシュレス決済の機能を組み合わせる
というイノベーションによって、人々のライフスタイルを変えた。
それによって世界中に熱狂的なファンを生み、成功した」
具体的な情報に変換するとここまでいえるし、
具体から抽象に変換すると
「人々のライフスタイルを変えた」ために
「成功した」わけです。
本やブログ記事、あるいは動画などから
情報を得るとき、
抽象的な情報と具体的な情報の行き来ができると
思考力がグンと上がるし、
本質と分かりやすさをセットにして
話ができるようになるから、
人にプレゼンする能力もアップします。
青木仁志さんの『一生折れない自信のつくり方』を使いこなす
僕がこのブログのテーマである
「経済的な自立」を
考え始めた頃に手に取ったのが、
実業家・青木仁志さんのこの本だった。
テーマは文字通り、「自信のつくり方」。
内容としては正直ありふれたものではありますが、
参考になる部分もあったし、
落ちこぼれから経営者になったという
青木さんの体験を交えて書かれていて、
過去に職場で挫折を経験した僕にとって
リンクする部分もあり
一種の伝記のような読み方もできました。
要点をマインドマップにまとめたので、
自分を例にしながら、
いくつかシェアしたいと思う。
〈しかシカが自信をつくるために〉
「誰の力になりたいか」という外向きの思考によって人生の目的を見つめ直すことで、
自分の価値を高める。それによって自信を形成する
⇨僕は「地方で経済的に自立すること」が目標。だけど、そのために何をすべきかが漠然としていた。
同じように暮らしに経済的な不安を抱えている人のために
価値ある情報発信をしようというマインドに変わり、自信になった
苦痛を伴うくらいなら「やらない」という選択をし、現状維持という快楽を選ぶ
それを思考と行動によってコントロールすることで、前に進むことができる
⇨地方暮らしでもお金に困りたくない。経済的に自立するために、ビジネスの正しい知識を得る勉強をはじめた
イチから何かを学ぶのは最初は苦痛だったけれど、得た知識をブログでアウトプットできるようになり、自信になった
「環境」と自身の「選択」によって、たとえ望まない状況でも変えられる
自分を価値ある存在だと認める=自己イメージを高めることで、自信が得られる
⇨僕は離婚にとって心がカラッポになった。環境=住む場所を変え、さらに経済的自立を果たすという
新しい目的ができたことで、今はそれに向かって真っ直ぐ努力できている。そんな自分に価値を感じられている
目の前の「当たり前」を積み上げていくことが自信をつくる近道だし、
⇨知識のインプットと、このブログによるアウトプットを繰り返し、着実に積み上げができていることを実感
1日1日少しずつスキルアップしていることを感じられる一方、書き始めた頃の拙さが今では恥ずかしいくらい苦笑
⇨ビジネスの正しい知識を得るために、僕も自分の指針となる人を見つけた
今まで自分が持っていた「会社で働いて対価を得る」という常識が一瞬にして崩れ去り、
「自分の資産を作るべき」という価値観に変わった
この本を読んで自分の内面と向き合うことで、
正しいことと間違っていたこと、
やるべきこととやらなくていいことが
クリアになり、
思考の無駄がずいぶん削ぎ落とされた。
自分の行動に一本串を通すという点でも、
読んでよかったと思う。
どこから目を通しても
読みやすい構成なので、
非常に取っつきやすかったです。
せっかく買った本。無駄にしないために
最後に、ここまでの要点のまとめです。
- 自分の価値観・境遇にリンクする著者の作品を選ぼう
- 読まないでいいところはバッサリ捨てて
必要なところだけを着実にインプット - 抽象的な情報を具体的な情報に変換し、自分に落とし込もう
僕自身、自己啓発本ではないものの、
読み終えることが目的になってしまって
ろくすっぽ頭に残っていない本が
たくさん家に積まれています。
ああ、もったいない!
自分でコスパ悪くしてしまっている!
コロナショックで
あまり家を出られないし、
この機会に読み直してみようかな。
関連記事)
コメントを残す