こんにちは、しかシカです。
今回は、書評です。
セミナープロデューサー・小山竜央さんによる
この本は、僕が起業・副業というものに
興味を持って初めて手に取ったもの。
内容は非常にコンパクトですが、
「本業以外に、自分の好きなことでお金を稼ぐ手段を探す」
というテーマで、
稼ぐための本質的な考え方を教えてくれる良書です。
難しいことはできませんが、お金のなる木の見つけ方を教えてください!
タイトルの通り、“お金のなる木”を
どうやって堀り起こし、磨いていくかという
思考の組み立て方にしっかりと焦点が当てられているので、
キャリアや住んでいる場所などに左右されず、
自分の魅力をお金に変えていくための
ヒントが得られます。
今回は、自分の振り返りも兼ねて、
感想を書いていきたいと思います。
サラリーマン信仰を疑う
本書の冒頭に、以下のような要点が書かれています。
- 成功している人で、嫌なことを仕事にしている人はほとんどいない
- 好きなことを仕事にするからこそ、その仕事に愛着が持てるし、
続けていきたい、どんどん掘り下げていきたいと思える - だから、好きなことで成功している人は
手間も時間もかけることを厭わない
日本のサラリーマン信仰だと、
「我慢して仕事をするのは当たり前だ」
「嫌なことをするからこそ報酬が得られる」
という耐え忍びの考え方が美徳とされています。
自分も会社人間なので、
やはり上司や周囲の人間にそう言われ
盲信してきましたし、
仕事でちょっと嫌なことや大変なことがあって
愚痴を漏らそうものなら、
「その程度のことで嫌だなんて言うな」
「俺はもっと大変な修羅場を潜り抜けてきた」
と根性論を振りかざされることがしばしば。
小山さんも
「自分にとってワクワクすることが
仕事じゃないと続かない」
「嫌なことでストレスを溜める日々を
送るのはもったいない」
と書かれています。
これはまったくその通りで、
会社で働くことに心底満足している人はそれでいい。
持てる時間を全力投球すればいい。
しかしそうでないならば、
会社は会社で1つの収益の柱と考えて、
好きなことをお金にしていく道もある。
そして、そのために時間と頭を割くべきだと
僕は思います。
副業解禁も始まりましたし、
会社だけに収入を依存する必要はまったくない。
自分の同級生でも、
いわゆる日本の終身雇用の考えを
信じ切っている人がいて、
それはそれで個人の考え方だからいいけれど、
ただ終身雇用を盲信して、
疑うこともしないのは危険だな、と。
働くことに嫌な感情もクソもない。
とするならば、会社に「時間と労働力を売っている」だけ。
それに対する報酬は、目に見えて上がるわけでもない。
今後、ただの作業はどんどん機械に
取って替わられていくわけだし、
やりがいが見出せないからいきなり会社を辞めるとか
勢い任せになる必要はないけれど、
人生の舵をちゃんと自分で取って、
自分にとっての目的地を明確にして、
そこに行くためにどういう行動をすればいいのか。
これを今一度、見つめ直すべきだと感じました。
好きなことを稼げるスキルにするには
「好き」を仕事にするためにすべきこととして
書かれている内容をザックリまとめると、この2点。
- 自分の信用を担保するために「スキル」にまで磨き上げる
- それを「地域」「ジャンル」「ターゲット層」などを
軸に絞り込み、専門性を高める
「好きなことはあるけど、プロでもなんでもないんだから
それで稼ぐなんてムリ」
っていうツッコミが入る気持ちも当然理解できますが、
大切なのはどう見せるかということ。
たとえば、「掃除」が好き・得意という人なら、
トイレを30分でピカピカにできる方法を売ったり、
風呂場を徹底的にキレイにする掃除代行をしたりする。
「掃除が得意だから、お掃除代行業をします」
というだけだと、ライバルがいくらでもいるし、
そもそも「あなた」に掃除代行を依頼する
メリットが不明瞭です。
しかし、トイレ掃除や風呂場掃除というように
ジャンルを絞ったり、
あるいは「部屋が汚い独身男性のための」
というようにターゲットを絞ったりして、
自分だけの市場を作る。
「ニッチな需要を満たす」という考え方は
個人がビジネスをするうえで最も大切だと
僕自身も思っています。
もちろん、「あなたから買う理由」を
裏付けするために、スキルをある程度のレベルにまで
磨き上げることは必要です。
しかし、上には上がいるのに
ノウハウを集めることばかりに躍起になって、
多くの時間を使ってしまうのはもったいない。
副業のために資格を取る、というようなことは
資格を取ることそれ自体が
目的になっているような気がしてならない。
それよりも、自分が好きなこと・できることを
伸ばす方が圧倒的にハードルが低い。
たとえば僕の場合、
カレーを作るのが趣味なんですが、
当然プロの腕前はありません。
しかし、簡単な材料で、短い時間で、
普通より“ちょっと美味しい”カレーを作る
技術はあるつもりです。
「時間のないワーママでも30分でできる
子供が喜ぶ絶品スパイスカレーレシピ」
のようにして、売り出せないかなと
まさに考えています。
きっと誰しも、好きなこと・得意なこと、
つまり「自分の魅力」があると思います。
自分では分からない、思いつかないなら
他人にヒアリングして、
リストアップしてもいい。
何かを多大な時間をかけて
イチから身に着けようとするよりも、
自分の魅力をどう売るか
考えることに時間を使う方が
生産的だと思います。
関連動画）
思考の組み立て方を知ることが大切
本書には、好きなことを稼げるスキルに
するというテーマのほかにも、
- 付加価値があれば、売る商品・サービスの価格を自分で決められる
- 自分のメディアを持って潜在的なファンを増やす
- 常にコンセプトを見直し続ける
という、自分の商品やサービスを売るための
情報・アドバイスが多く書かれています。
そうした具体的な情報はもちろんのこと、
この本を通して僕が最も学んだのは、
（稼ぐための）思考の組み立てがいかに大切か
ということです。
先にも書きましたが、
副業のために資格を取るようなことは本末転倒で、
時間とお金と労力をかけて
資格を取ったとしても、かけたコストを
ペイできるかどうかはまた別の話。
稼ぐという目的があって、それに向かって
いかにハードルの低い選択をして（=好きなことを磨く）
収益に乗せていくかを考えることに
時間を使うべきだと思います。
「好きなこと」「できること」という素材があって、
組み立て方が分かっていれば、
キャリアや住んでいる場所は関係ありません。
何もリアルな商売にこだわる必要はなく、
インターネットを利用すれば
離島にいても収入を得ることができる。
稼ぐための本質的な考え方が詰まった本なので、
ぜひ読んでみてください。
副業を考えている人の最初の1冊として、
とてもオススメです。
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